約 1,885,904 件
https://w.atwiki.jp/fgthomas/pages/74.html
虚ムネのルイズ 日が沈み、ろうそくの明かりがほんのりと部屋の一角を照らしている。 俺はルイズの部屋で一人、義手の手入れをしている。頭のタンコブがひりひりする。 ルイズはいま、キュルケの誕生パーティーに招待されて部屋には居ない。 小一時間前、ピンクのドレスでおめかしして部屋を出て行った。 その時、ドキッとしたのを隠そうと「ハッ、馬子にも衣装だな!」と言ってしまったのがタンコブの原因。 まだしばらくは戻ってこないだろうから、退屈しのぎに手入れをしている・・・と、扉をバタン!と乱暴に開けてルイズが戻ってきた。 「あ~、ムカツクムカツクムカツク!!」 肘まである白い手袋を無造作に脱ぎ捨てながら1人荒れている。 「お・・・おい、どうしたんだよ?パーティーで何かあったのか?」 ピタッ、と体と一瞬止め・・・ゆっくりとこちらを振り向く。目が怖い。 そして、ゆっくりとこちらに歩いてくる。 目の前で止まり、うつむき小声でポソリ、と言う。 「あなた、ジンタイレンセイっての研究してるんでしょ?」 「あ・・・あぁ、そうだけど。」 「・・・・・・して。」 「 え?よ、よく聞こえなかったけど」 きっ、と俺の目を見て今度ははっきりと言う。 「私の胸を今すぐジンタイレンセイで大きくしなさい!」 「はぁ?な、なに言ってるんだよ?ちょ、冷静に」 「私は冷静よ!早くしなさい!」 なりふり構わずまくしたてる。 「(う~ん、困ったな。たぶんキュルケになにかからかわれたんだろうけど、そんな事で人体練成なんてやる訳にはいかねーし・・・あ、そうだ!)」 「わかった、ルイズ。じゃあ、今すぐ練成するから、そのまま立ってて」 「え・・・あ、うん・・・」 急にOKして拍子抜けしたのか、おとなしく指示に従ってる。 「よし、じゃあ今からやるから。そのまま目をつむって。」 「このまま?ドレスは・・・」 「ああ、大丈夫大丈夫。心配しないで。さ、始めるよ。」 そして、練成陣をイメージしながらパン!と両手を合わせる。 そして、そのまま両手を前に・・・ルイズの胸をタッチ! 「ふぇ?」 ルイズがパチッと目を開けて呆然と自分の両胸に当てられた手を見ている。 突然の事で思考が止まっているのか。 「エ、エ、エド・・・・あんた、何してるのよ?」 明らかに怒ってるなー。でも、もう練成が完成する。 バチバチバチッ ドレスの胸の部分がどんどん盛り上がっていく。A・・・B・・・C・・・D・・・・・ 「な、なこよこれ?」 「どうだ、完成だ。名付けてDカップドレス!」 そう、巨乳ドレスを練成したんだ。 「何言われたかシラネーけど、人体練成は禁忌。くだらない事には使わないよ」 その時、ドアをコンコン、とノックする音。そのままドアを開けて入ってくる人影。キュルケだ。 「ルイズ、開けるわよ。ごめんね。みんなの前でスリーサイズをバラしちゃって。私の完璧なスタイルを際立たせようと思って、つい口が滑ったのよ。」 あ~、そういう事か。でも、キュルケ、ちょっと顔が赤く高揚してるな。まさか、酔ってるのか? 「あ、謝ったって許さないんだから!それにそれだけじゃない。きょ・・・」 口篭る。 「ん?ああ、【ゼロムネのルイズ】って言ったこと?だってB・Wほとんど同じなんだもん。つい・・・ね。」 うへ~、それは酷いなぁ。 その時、キュルケがルイズの胸に気づく。 「え?ルイズ、その胸・・・何?」 「・・・エドに大きくしてもらったの。」 「ほんとに?ちょっと見せてよ。って、これパッドじゃない。」 胸の谷間から中身を覗き込みながらキュルケは言った。そして、ニヤ~と顔を弛ませて、 「あっははは!サイコーだわ!これが本当の【虚ムネのルイズ】ね!!みんなに教えないと!」 笑いながら部屋を飛び出していった。 しばしの静寂が戻った部屋。後からみんな見にくるんだろーな。ちょっと気の毒。 「エ・ド・ワ~・ド~~~」 ルイズが鞭を取り出す。 ぴしっ!ぴしっ! みんなが来るまで、ルイズの手が休まることは無かった。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3133.html
『ユーディーのアトリエ~グラムナートの錬金術師』 から二十歳の頃のヘルミーナを召喚 公式HP ヘルミーナとルイズ1 ヘルミーナとルイズ2-1 ヘルミーナとルイズ2-2 ヘルミーナとルイズ3
https://w.atwiki.jp/nicomad_srs_event/pages/51.html
サイボーグクロちゃんMAD『迷宮のサイボーグ』 [部分編集] 1.映像を重ね合わせるのは初めての挑戦だったんですけど、上手く出来てると思いますか? 2.1 53から2 01までの流れ、どんな風に感じましたか? 3.オチの部分はどんな風に感じましたか? この作品のタグ: PV系 ロング 感動 熱い 第12回MAD晒しの宴 レビュー欄 363 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/08(土) 01 42 37 ID 6HOM+lN/0 1、どこ重ねてるのかがわからなかった とても上手いのかノイズでまぎれてるのかは謎 2、ゴミは入ってるけど当て方としては良いと思う。 3、オチてないよ!・・・と思ったw -- 名無しさん (2008-03-11 15 44 45) 533 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/09(日) 07 17 04 ID iQw6iaX10 元ネタ未見 重ね合わせ 不自然な所は無かった 1 53から2 01までの流れ このMADで好きな所の一つ!イイ! オチ 最後の最後の事なら特には… 曲に負けず熱い&ドラマティックでイイ! ただ、元ネタ知らないからか、ちょっと長く感じた。 曲編集もして、凝縮させるともっと良くなりそう。 後、字幕はやっぱ気になる ドラマを感じた熱いMADでした。乙です -- 名無しさん (2008-03-11 15 45 37) このMADのおかげで『サイボーグクロちゃん』知りました。ぐぐったら、なかなかいわくのある作品なのなw MADの方はめっちゃ熱い感じがした。最後のサビへ向かう流れが特に。 -- 名無しさん (2008-03-11 16 29 08) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sin-changerowa/pages/222.html
狸じゃん。オイラが自分の姿を確認した時思い浮かんだのはその一言だった。 頭テカテカチャイムがピカピカ、黒猫のオイラとはかけ離れた真っ青なタヌキ。 タブレットを確認すると、オイラの今の体は"ドラえもん"っつー22世紀の猫型ロボットらしい。いや狸じゃん。 「この体じゃじーさんばーさんも、オイラだとわからねーかもな。 めんどくせーことしやがって。」 オイラは知らねー公園のベンチの上で目を覚ました。 魘夢ってやつが言ったルールを思い出して、噴水で今のオイラの姿を確認したら、狸が写っててびっくりしたぜ。 サイボーグクロちゃんもいよいよ猫成分ゼロのロボになっちまうとはな。 突然殺し合いをしろなんて言われて、おまけに体が別もんにされるときた。いよいよタダ事じゃねーな。 元の体には戻りたいが、あいつらの言いなりになって殺し合うなんてご免だ。 最後には魘夢と仮面のやつをぶちのめすとして、さてどうやって元の体に戻るか。 そういえば他のヤツらもいんのかな。まあミーやマタタビならどうとでもなるだろ。 コタローは元から弱っちいからむしろ頑丈になってたりしてな。 ・・・・・・じーさんばーさんも巻き込まれちゃいねーだろーな。 これからの動き方を考えようとしてみたが、どーにも他の奴らの心配をしちまう。 うんうん頭をひねったが考えがとっちらかってなにも思いつかねえ。 しょうがない、これからのことは歩きながら考えとくか。 少しでも情報を集めるため、公園から出てテキトーにぶらつくことにする。 ◆ 「お?」 とりあえず道なりに歩いていたオイラの耳に、トンテンカンとリズミカルに響く金属音が届いた。 近くに誰かがいるんだろう。殺し合いに乗ってるヤツの可能性もあるが、ちょっと会ってみるか。 音の鳴る方へ向かってみると、そこそこ広い空き地の中で、上下ピンクのジャージでそろえた女が、 手にもった棒をひたすら車に叩き付けていた。 なーんか忙しそうだが、こっちも無駄に時間かける訳にゃいかねーから、声をかける。 「おーっす。なにしてんだー?」 声をかけると女はこっちを一瞬だけ見たが、睨みをきかせてすぐに戻っちまった。 取り込み中だから邪魔するなってか。 見かけた時点でなんとなく予想はしてたが、コイツは車を改造してる真っ最中らしい。 満足な工具がなかったからか、トンカチの代用に金属バットでもって、 テキトーなもん(廃材か?)を叩いて折り曲げ変形させて、車に取り付けているみたいだ。 本当はもっと本格的な改造をしたいんだろうが、道具や材料不足でのせいか多少装甲が増えた程度で、うまくいっちゃなさそうだな。 「なあなあ、無視しないでくれよ。作業中に声かけたのは悪いけどさあ、 トンテンしながらでも話くらいできるだろ? アンタその車、いい感じに改造しようとしてんだよな。 オイラもメカいじりは得意なんだよ。なあ、オイラにも改造手伝わしちゃもらえねえか?」 せっかくだし車の改造の手伝いを提案してみる。 じーさんばーさんが拾ってきた壊れた家電をよく直してたんだ。車の改造くらい訳はない。 何より、足が手に入りゃあ人捜しでも情報収集でも便利になる。 そんなわけで改造の手伝いを提案したわけだが、今度はこっちを振り向きもしねえ。 コンニャロ、また無視しやがったな。 ムカついたから、バットを振り下ろす瞬間を狙って、軽くタックルをかます。 女の体制が崩れて、振り下ろそうとしていたバットは、 鉄板を押さえつけていた、そいつ自身の右手へと思いっきり直撃した。 「ア゛ァ゛ア゛ア゛ーーーーーァ゛!!!」 ある種聞いてて気持ちがいい悲鳴があがる。うわ痛そ〜。 ソイツはひとしきり騒いだ後、怒り心頭といった様子でにらみつけてきた。 いっちょ前にガン飛ばして、オイラに向けてバットを振り上げようとしていたが、すぐにその手が止まった。 「下手に動くんじゃねえぜ。バットは捨てて手を上げな! さすがに銃を向けられて殴りかかるほどアホじゃねえよなあ?」 使い慣れたガトリングやらはなかったが イングラムM10とかいう銃が支給品として配られていた。 元の体の武装と比べて火力不足だが、今は脅しに使ってるだけだし問題ねえ。 ソイツの視線は眉間へ突きつけられた銃口に釘付けになっている。 持っていた金属バットを放り投げた後ホールドアップ。 すっ飛んだバットは車のフロントガラスに突き刺さっていた。 オイラからちょっかいかけといてそりゃあんまりだろって? 確かに目の前のヤツが普通の人間ならさすがにここまでしなかったと思うぜ。多分。 だが、この女がはじめにこっちを振り向いたとき、その目を見て分かった。 オイラがサイボーグになる前の時期に何度も見てきた、自分以外の全てを邪魔者と考えている獣の眼。 今でこそ人間の体だが、コイツの中身はおそらくオイラと同類、名の知れたネコかも知れねえ。 こうして脅しかけるまで、「後で排除する」とでも言いたげな敵意を隠さ無かった。 逆に今みてーに身の危険が迫れば敵意を引っ込める択もとれる。 こういうヤツは目的のためならどんなことでもやる。 今でこそ車の改造にお熱みたいだが、それが出来るほどの知識と技術を持っているヤツが野放しになると何しでかすか分からん。 で、厄介事をおこさせないために、目に入るところに置いときたかったわけだ。 「オイラに出会ったのが運のつきだったなぁ。こちとら敵には銃で答えるタチでね。 あんなバリバリの敵意で見られちゃエンリョ無くぶっ放せるってモンだぜ。。 オマエの目的はなんだ?何にせよ命までは取らねーが、オイラと一緒に動いてもらうぜ。 なーに優勝を考えてるんでも無きゃ問題ないだろ。文句あるか?」 そう言ってやつの顔面に銃口を突きつけてやる。 黒光りする銃身は言葉に重みを持たせてくれる。 現に見てわかるほどに目の前の女は心臓をバクバク跳ね上げていて…… 突然パンッ!と、女がはじけ飛んだ。 「ハァ!?」 急に目の前にいた女が破裂して、さすがのオイラも戸惑った。 まだ銃は撃ってねえ。この辺に誰もいないのはわかってる。遠くから別のやつが攻撃してきたか?狙撃を警戒して思わず遠くへ目をやる。 だが狙撃にしては火薬の匂いもしねえな。いや、そもそも何の匂いもないのはおかしい。 人間の体がはじけ飛んだら血の匂いがするはずだろ。そんなことを考えていると、エンジンの駆動音が聞こえた。 さっきの女がいた場所へ視線を飛ばすと車が動き始めていた――やられた! 「おいコラてめえ待ちやがれ!」 反射的に引き金を引きそうになるのを抑えて運転席に眼をやると、目立つピンクがうごめいているのが見えた。 何がどうなったかわからねえが、あいつはオイラの目の前から消え失せ、 いつの間にか車の運転席に潜り込みやがったのか。 見た目の割に速度をあげた車は、周囲のフェンスを足蹴にしながら旋回し、オイラへ突進してきた。 オイラを轢き飛ばそうってか?上等!その前にズダボロの蜂の巣にしてやるぜ! 曲がる気の無い目標なんて外す方が難しい。銃を構えて狙いを定める。 そういや指が無いのに引き金が引けるな。まあどうでもいいか。 軽快な音を立て、フルオートで発射された弾丸は。 「なにっ!?」 目標に当たることは無く宙を通り過ぎていった。 速度を乗せた車は、落ちてた鉄板をジャンプ台みてーに利用して車体ごと跳躍。 銃弾飛び越えた後もオイラの頭上を通り過ぎていき背後側に着地した。 振り返ってもっかい撃とうとしたが弾が出ない。 くそっ普段使いのガトリングと違ってすぐに弾切れになっちまう。 追撃が来ないことを悟ったからか、ヤツはわざわざこっちを向いてベロベロバーをしやがった。 「……ち、チクショウ。余裕がでr来た瞬間あ、あいつなめやがって……!」 といつもの調子で走り出したが、ぜんぜん追いつけねえ。 そういえば、今のオイラの体は子守用のロボットとやらになっているんだった。 だからってあきらめるかよ!よしとりあえず目標が一つ出来たぜ。あのヤローに追いついてぶっ飛ばす! ミーやマタタビがいるかどうかはそのうちきっと分かるだろ、 どのみちあいつを逃がしたらろくなことにならん! 遠くに見える車の背中を、オイラの短ーい足をばたつかせつつ追いかけることにした。 ……やっぱ何かしら乗り物は必要だわ。 ◆ ピンクのジャージに身を包んだ少女――後藤ひとりの肉体を割り当てられたのは、 クロの予想通り人間では無く、トムという名のネコである。 目を覚ましたトムは真っ先に支給品を確認し、 運良く支給されたクルマを、トム好みに妨害機能をたっぷり搭載しようと、改造をするつもりだった。 最も、ろくな工具や材料が無かったので、そこらに落ちていた廃材を貼り付けて装甲にする、程度しか出来なかったが。 道具も材料も無く、うまくいかない改造作業にいい加減いらついていたところに、先ほどのクロとの遭遇である。 いきなり銃器を突き付けられたときは驚愕したが、驚きすぎて体がはじけたのでこれ幸い。 薄っぺらくなった体で運転席まで器用に移動し、心を落ち着けてみると体が元の人間に戻れたことで、 エンジンを始動、車を発進させる。 仕返しに跳ね飛ばそうとも思ったが、銃口を向けられているのを見て断念。 逃走を優先し攻撃をかわすと、ここぞとばかりに挑発をして逃げおおせることに成功した。 車を走らせつつこれからのことを考える。 トムの記憶では、車に乗って世界をまわる番組「スーパーレース」に参加し、 南極大陸からオーストラリアへ向かうため、海の中を走っている最中だったが、 気がつくと先ほどのルール説明を聞き、見知らぬ町に、人間の体となって立っていた。 動揺こそしたが、つい先ほどまで速度が命のレースに参加していたトムの判断は速かった。 詰まるところ、これは「スーパーレース」の続きなのだ。 何度も目的地を変更したあの番組スタッフのことだ。 途中から参加者追加に優勝条件の変更、乗り物ではなく体のほうを変更、なんて方針になってもおかしくない。 さきほどの青いタヌキといい、番組の参加者も一新、想像以上に手強く簡単には蹴落とせそうに無い。 自分の体、ルールに参加者、運転する車にゴールまで変わってしまったが、 それでも、トムのやることは特に変わらない。 他の参加者を蹴落として優勝を目指す。 そして優勝賞品の豪邸をもらうのだ。 【クロ@サイボーグクロちゃん】 [身体]:ドラえもん@ドラえもん [状態]:健康、苛立ち [装備]:イングラムM10サブマシンガン@現実 [道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2 [思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らない。 1:ピンクの女(トムin後藤ひとり)を追いかけてぶっ飛ばす 2:知り合いが参加してないか探す。 3:魘夢と仮面のやつにあったらぶちのめす [備考] ※少なくとも異世界サバイバル編終了後からの参戦とします。 ※ドラえもんの体に四次元ポケットはついていません。 【トム@トムとジェリー ワイルドスピード】 [身体]:後藤ひとり@ぼっち・ざ・ろっく! [状態]:右手を打撲 [装備]:コベニの愛車@チェンソーマン、金属バット@ひぐらしのなく頃に [道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜1 [思考・状況]基本方針:優勝して豪邸をもらう。 1:青いタヌキ(クロ)から逃げる。 2:どこかで車を改造したい。そのための材料や工具も探したい。 3:他の参加者を見かけたら、チャンスがあれば殺す [備考] ※参加時期は南極大陸から海の中に潜ったあたり。 ※後藤ひとりの体は精神的に大きく感情が変動すると、体が破裂したり胞子になったりします(本編描写より) ※本SSでは絶叫しかしていませんが、人間の言葉を喋れるかどうかは後続の書き手にお任せします。 [支給品紹介] 【イングラムM10サブマシンガン@現実】 軍用のサブマシンガン。 本家バトル・ロワイアルで桐山が利用していたことで有名なあの銃。 【コベニの愛車@チェンソーマン】 東山コベニがお給料で買った車。人気投票7位。 車種はイタリアの小型自動車のフィアット500らしい。 本ロワの登場話でトムが改造し、側面や上部に廃材を貼り付けたので、多少装甲が増している。 【金属バット@ひぐらしのなく頃に】 北条悟史や前原圭一が使用していたごく普通の金属バット。 未使用のため、血などはついていない。 169 切り裂き――暗黒の少女 投下順に読む 171 シャンクス、ありがとうございました。では、ロペまち占いです。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4639.html
新SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語から聖竜騎士ゼロガンダム ルイズの魔龍伝-01 『ゼロに喚ばれし「ゼロ」』 ルイズの魔龍伝-02 『異世界の夜に』 ルイズの魔龍伝-03 『使い魔ゼロの学園生活』 ルイズの魔龍伝-04 『白昼の決闘!無(ゼロ)の雷』 ルイズの魔龍伝-05 『ルイズとクックベリーパイ』 ルイズの魔龍伝-06 『ブルドンネ街』 ルイズの魔龍伝-07 『意思を持つ剣』 ルイズの魔龍伝-08 『品評会、その裏で』
https://w.atwiki.jp/fgthomas/pages/75.html
虚ムネのルイズ 日が沈み、ろうそくの明かりがほんのりと部屋の一角を照らしている。 俺はルイズの部屋で一人、義手の手入れをしている。頭のタンコブがひりひりする。 ルイズはいま、キュルケの誕生パーティーに招待されて部屋には居ない。 小一時間前、ピンクのドレスでおめかしして部屋を出て行った。 その時、ドキッとしたのを隠そうと「ハッ、馬子にも衣装だな!」と言ってしまったのがタンコブの原因。 まだしばらくは戻ってこないだろうから、退屈しのぎに手入れをしている・・・と、扉をバタン!と乱暴に開けてルイズが戻ってきた。 「あ~、ムカツクムカツクムカツク!!」 肘まである白い手袋を無造作に脱ぎ捨てながら1人荒れている。 「お・・・おい、どうしたんだよ?パーティーで何かあったのか?」 ピタッ、と体と一瞬止め・・・ゆっくりとこちらを振り向く。目が怖い。 そして、ゆっくりとこちらに歩いてくる。 目の前で止まり、うつむき小声でポソリ、と言う。 「あなた、ジンタイレンセイっての研究してるんでしょ?」 「あ・・・あぁ、そうだけど。」 「・・・・・・して。」 「 え?よ、よく聞こえなかったけど」 きっ、と俺の目を見て今度ははっきりと言う。 「私の胸を今すぐジンタイレンセイで大きくしなさい!」 「はぁ?な、なに言ってるんだよ?ちょ、冷静に」 「私は冷静よ!早くしなさい!」 なりふり構わずまくしたてる。 「(う~ん、困ったな。たぶんキュルケになにかからかわれたんだろうけど、そんな事で人体練成なんてやる訳にはいかねーし・・・あ、そうだ!)」 「わかった、ルイズ。じゃあ、今すぐ練成するから、そのまま立ってて」 「え・・・あ、うん・・・」 急にOKして拍子抜けしたのか、おとなしく指示に従ってる。 「よし、じゃあ今からやるから。そのまま目をつむって。」 「このまま?ドレスは・・・」 「ああ、大丈夫大丈夫。心配しないで。さ、始めるよ。」 そして、練成陣をイメージしながらパン!と両手を合わせる。 そして、そのまま両手を前に・・・ルイズの胸をタッチ! 「ふぇ?」 ルイズがパチッと目を開けて呆然と自分の両胸に当てられた手を見ている。 突然の事で思考が止まっているのか。 「エ、エ、エド・・・・あんた、何してるのよ?」 明らかに怒ってるなー。でも、もう練成が完成する。 バチバチバチッ ドレスの胸の部分がどんどん盛り上がっていく。A・・・B・・・C・・・D・・・・・ 「な、なこよこれ?」 「どうだ、完成だ。名付けてDカップドレス!」 そう、巨乳ドレスを練成したんだ。 「何言われたかシラネーけど、人体練成は禁忌。くだらない事には使わないよ」 その時、ドアをコンコン、とノックする音。そのままドアを開けて入ってくる人影。キュルケだ。 「ルイズ、開けるわよ。ごめんね。みんなの前でスリーサイズをバラしちゃって。私の完璧なスタイルを際立たせようと思って、つい口が滑ったのよ。」 あ~、そういう事か。でも、キュルケ、ちょっと顔が赤く高揚してるな。まさか、酔ってるのか? 「あ、謝ったって許さないんだから!それにそれだけじゃない。きょ・・・」 口篭る。 「ん?ああ、【ゼロムネのルイズ】って言ったこと?だってB・Wほとんど同じなんだもん。つい・・・ね。」 うへ~、それは酷いなぁ。 その時、キュルケがルイズの胸に気づく。 「え?ルイズ、その胸・・・何?」 「・・・エドに大きくしてもらったの。」 「ほんとに?ちょっと見せてよ。って、これパッドじゃない。」 胸の谷間から中身を覗き込みながらキュルケは言った。そして、ニヤ~と顔を弛ませて、 「あっははは!サイコーだわ!これが本当の【虚ムネのルイズ】ね!!みんなに教えないと!」 笑いながら部屋を飛び出していった。 しばしの静寂が戻った部屋。後からみんな見にくるんだろーな。ちょっと気の毒。 「エ・ド・ワ~・ド~~~」 ルイズが鞭を取り出す。 ぴしっ!ぴしっ! みんなが来るまで、ルイズの手が休まることは無かった。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/121.html
使い魔って大変だの段 三人がルイズに呼び出されてもう3日になる。もし、普通の人間だったら呼び出された時点でパニックに陥っていたかも知れないが、三人はそれなりにここの生活に適応していた まず、ルイズよりも早く起きて、着替えの服を準備する。洗濯をする。部屋の掃除をする。その他。三人はしっかりと仕事をこなしていた。それなりの理由があったのだ。 ふぁ~あとあくびをする。今日は乱太郎が最初に目を覚ました。 「おい、起きてよきりちゃん、しんべえ。早くしないとまたご飯抜きにされちゃうよ」 乱太郎はそう言うとはいまだ平和な寝息をたてている二人の体を揺すった。 「もう食べられない。お腹いっぱい。タニシプリン」 「金だ、金が降ってくる。わひゃわひゃ」 どうやら寝ぼけているようだ。可哀想だが無理にでも起こすしかない。 三人が仕えることになってしまったこの少女は使い魔が自分よりも遅く起きることを許さない。昨日は一応それが原因で夕飯抜きを宣告された。 乱太郎は眼鏡をかけ、カーテンを開けた。太陽が眩しい。きり丸としんべえがのろのろと起きた 「さてと」 乱太郎はルイズに声をかけた。 「朝ですよルイズさん」 ルイズがベッドから出る前にクローゼットから下着を取り出して手渡し、着替えを手伝う。 初めはずいぶん緊張したが慣れてしまった。まだ顔を背けながら作業する乱太郎であったが。 乱太郎が職務をこなしている間きり丸としんべえは部屋の隅に立っていた。 完全に目が覚めていないのだろう、かろうじて意識を保っている状態だ。目が虚ろである。 着替えを終えたルイズが部屋から出ていくと乱太郎はぼうっとしている二人をつついて後に続いた。 どうやら朝ご飯は抜かれなくて済みそうだ。 ルイズの後について食堂に向かう途中のこと。 「はぁ~あ、給料くれないんじゃ働く気も起きないなぁー」 「僕お腹すいて死にそう」 しんべえだけでなく三人とも腹ペコであった。何しろ昨日の夕飯を食べていないのだから。ふと思い出したようにきり丸が言った。 「そういや、しんべえあの子のあだ名知ってるか?なんでも『ゼロのルイズ』っていうらしいぜ」 「こら、きりちゃんそれ言っちゃだめ。ルイズさんすごく嫌がってたから」 慌てて乱太郎はルイズをうかがったが聞こえていないようだ。ルイズの機嫌を損ねる事はなるべく避けたい。 でないとまた飯抜きの刑に処されることになる。 「だってよー、魔法使いのくせに魔法が使えないなんて道具が使えないドラえもん、サイコキネシスが使えないミュウツーみたいなもんだろ」 乱太郎は止めようとしたがなおもきり丸は続けた。 「あ~あ、ケチくさい上に魔法が使えないなんてなぁ。なんのために毎日働いてやってんだか」 「ちょっときりちゃん、声が大きいよ。そろそろやめなよ」 「いや、まてよ。魔法が使えない魔法使い・・・・・・、これで歌でも作ったら案外儲かっちゃったりして」 「人は呪文を紡ぎながら魔法を創る~♪魔法なんて出来ないまま私は生きる~♪」 きり丸は上機嫌だった。CD化、漫画化、ドラマ化。一体どれ程の儲けになるだろうか。成功すれば億万長者も夢じゃない。 しかし、きり丸の妄想はそこで打ち切られた。何かにぶつかった。どうやら急に立ち止まったしんべえにぶつかってしまったようだ。 「どうしたしんべえ?」 しんべえは答えない。見ると震えながら固まっている。なんと隣の乱太郎もである。二人の視線をたどると・・・・・ルイズがいた。わなわなと震え、青筋をたてている。 どうやら自分は気付かれているとも知らずに言いたい放題喋ってしまったらしい。さすがのきり丸も身じろぎできなくなる。 これまでも何度か怒られたことはあったが、ここまで迫力のあったルイズは初めてだ。 「あたしがケチくさいって?そうね、今までご褒美の一つもあげなかったもんね」 ルイズの声は不気味なくらい落ち着いていた。 「ゼロで悪かったわね!」 三人はしょんぼりと食堂の前に立っていた。慈悲深い主人は三人に今日一日食事抜きを言いわたした。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3134.html
前ページ次ページヘルミーナとルイズ 思い出すのは水のせせらぎ、草の臭い、頬を撫でる風の冷たさ、彼女の笑顔。 そのすべてが遠く、遠い。 何もかもが懐かしい。 彼女と過ごした時間が、今の彼を突き動かすすべて。 ルイズは、泣いてくれるかな? サイトは力を振り絞ってデルフリンガーを振るう。 一振り二振り、三度振ったところでたたらを踏んだ。 サイトはこんなにもデルフリンガーが重いということを初めて知った。 あいつ、あれで泣き虫だからな。 段々足に力が入らなくなってきた。 槍で突かれた左腕の傷口からは血が溢れている。そこから命が漏れていくような感覚に怖気が走る。 それでも止まらない、止まったらもう二度と動けない。 それに寂しがり屋だし。 着地ざま、剣を力任せ横なぎに払った。 手に伝わる肉と骨を断った、確かな手応え。 周囲に味方なんて誰もいない、適当でも振り回せば誰かに当たる。 いっぱい悲しんで、いっぱい泣いてくれるかな? 大群の前にたった一人で現れた少年剣士は既に満身創痍。 けれど、彼は今この場にいる誰よりも必死に生き足掻いていた。 すべては彼女のために。 結局あんな別れになったけど、俺、お前のこと、好きだったんだぜ。 包囲していた兵士たちが一斉に槍を突き出した。 再び跳躍、敵のいない方へと渾身の力を込めた一飛び。 直後、サイトの耳に届く空を裂く無数の音。 生意気で、我が儘で、短気。でも、そんなところも好きだったよ。 見上げれば空を黒く染める矢の嵐。 サイトは足が地面についた瞬間、足腰すべてのバネを使ってその場から飛び退いた。 そのはずみで、体の中からぶちぶちと何かがちぎれる音がした。 ごめんな。 かわしきれなかった矢が右の腿と背中に刺さった。 転がりながら足の矢だけ引き抜く、背中の矢は転がった際に半ばから折れていた。 既にサイトの体は血で汚れていない場所など一カ所もない。 本当にごめんな。 真っ赤に染まった少年剣士。 生きているのが不思議なほどの傷を負ってなお、剣を握り、離さない。 なぜそのような姿になってまで戦うのか、この場にいる誰もが理解できないでいた。 お前一人残してごめんな。 衝撃。 爆音と吹き上がる炎、かつてテレビの向こう側で見た爆撃のようなそれがサイトを襲う。 ある意味それは正しい。サイトの周囲に向かって、無差別に火玉の魔法が何十とうち込まれているのだ。 お前は泣き虫だから、きっと泣くと思う。 吹き飛ばされる。 投げ出されて、仰向けに倒れるサイト。 それでも起き上がろうともがくが、一度止まってしまった体は、糸が切れた人形のように動かなかった。 でも、いっぱい泣いて、いっぱい悲しんだら…… 何もかもなげうって、少しでも長く生きるためにサイトは懸命に戦った。 一分一秒一瞬でも長く、ルイズのことを考えるために。そうすることだけが、自分の気持ちを証明する唯一の方法だと信じて。 だが、それも終わる。 俺のこと、忘れてくれ。 涙が止まらない、止められない。 もう体は動かない。 握りしめていたはずのデルフリンガーは、既になかった。 全部忘れて……幸せになってくれ。 遠巻きに包囲した兵士たちが、一斉に弓をつがえ、大砲を向け、杖を構えた。 標的は、たった一人のちっぽけな少年。 「ルイズ、ごめんな」 流星のように降り注ぐ死を眺めながら呟いたそれが、サイトの最後の言葉となった。 ルイズはネグリジェ姿のまま、ベットに腰掛けている。 神聖アルビオン共和国の降伏から既に三週間が経過し、トリステインにも平和な日々が戻り始めていた。 出征していた男子生徒たちも皆学院へと帰還し、授業も平常通りのものへ戻った。 窓の外からは光が差し込み時刻は昼過ぎを知らせていた。 寮で生活していた女性生徒たちの殆どは、今は授業を受けるために本塔へと出払っている。 そんな中部屋に残ったルイズの姿は、痛々しいという他なかった。 目は落ちくぼみ、唇は乾いている。 痩せてはいたが、健康的でしなやかであった体は、今や憔悴しやつれ果てている。 視線は虚空を泳ぎ定まっていない。手には以前にサイトへプレゼントしたセーターと、赤い布きれ。 確かに男子生徒たちは戻ってきた。 戦場で生き残り、ギーシュのように勲章を貰ったものもいる。 けれど、その中にサイトの姿はなかった。 代わりに彼女の手元に戻ってきたのは、どす黒く血に染まったパーカーの切れ端とデルフリンガー。 そして、サイトが死んだということを示す紙切れ一枚。 「ルイズ! ちびルイズ! 返事をなさい!」 「ルイズ! お願いだからご飯だけはちゃんと食べて!」 扉の向こう側から響く、二人の姉の声も今のルイズには届かない。 あの日、あのときから、彼女たちの言葉は届かなくなった。 「どういうこと!? 何であんただけなのよ!? サイトは……サイトは一体どうしたのよ!?」 「落ち着けよ、娘っ子……」 「そうよ、落ち着きなさい。あなたが大声をあげても彼は帰ってこないわ」 ルイズの部屋の中、かつてサイトが寝起きしていた藁の上にはデルフリンガーが置かれている。 そしてルイズの横には二人の姉の片割れ、エレオノールの姿があった。 「サイトは……サイトは生きているんでしょう!? 答えて! 答えてよ!?」 目に涙を浮かべ、手には血染めの切れ端を握りしめたルイズが叫ぶ。 最初に届けられたのは手紙だった。 その中にはヴァリエール家が使い魔の三女、ルイズ・ド・ラ・ヴァリエールの使い魔が死んだことと、その死を悼む内容が記されており、血染めのパーカーが同封されていたのであった。 この際半狂乱に取り乱したルイズに対して、学院は実家への連絡という手段をとった。 そうして呼び寄せられたのがエレオノールとカトレアの二人の姉であった。 最初はルイズを叱咤してルイズを立ち直らせようとしたエレオノールであったが、サイトを呼びながら泣き叫ぶルイズに折れ、最終的には公爵家の力を使って、サイトの消息についての調査を行った。 そうした調査の末、戦場で収集された武器の中に、一振りのインテリジェンスソードがあり、それが盛んに「ルイズ」「サイト」と叫んでいると分かったのである。 エレオノールは直ぐさまその武具を取り寄せる手続きを行って、その甲斐あってデルフリンガーは再びルイズの部屋への帰還を果たしたのであった。 「サイトは……サイトは無事なの?」 縋るような目つきのルイズ。 「相棒は……」 デルフリンガーは言い辛いことを伝えるときの人間のように一度言葉を区切り、やがて決心したように続けた。 「相棒は、死んだよ」 「嘘よっ!」 間髪入れずに叫んだルイズの言葉。まるでその言葉が予め分かっていたような速やかな反応。 「本当だ。相棒は、もうこの世に生きちゃいない。相棒は、最後の最後で俺を手放しちまったのさ……あの中を、ガンダールヴ無しで生き残るは不可能だ」 「それでも……、それでも!」 ゆっくり、崩れるようにして床へ腰を下ろすルイズに、デルフリンガーもエレオノールも、かける言葉が見つからなかった。 デルフリンガーだけが、最後の希望だったのだ。 「生きてるって言って……お願い……」 すすり泣くルイズに、デルフリンガーは「すまねぇ」と小さく返すしかできなかった。 希望が砕かれたとき、人は惑う。そうしたときに、一人で立ち直れるものは強いものだけだ。 だから、長女として、人生の先輩として、エレオノールはルイズに手を貸そうとした。 彼女なりのやり方でルイズの立ち直りを手助けしようとした。 「いつまでそうしているつもり、泣き虫ルイズ!」 「……」 「お父様が止めるのを聞かずに、戦地になんて行くから、使い魔を死なせる羽目になったのよ」 「……」 姉として、妹を心配していた。 だから、結局のところ、エレオノールが次に発した言葉は、彼女の優しさからであったのだが。 「毅然となさい! あんな使い魔が死んだくらいで……」 その一言で、ルイズの中にある、何かが砕けた。 「使い魔くらい……」 どうってこと、と続けようとしたところで、エレオノールが凍りつく。 泣きはらした目で顔を見上げたルイズのそこからは一切の表情が抜け落ちていた。ただその目が、まるでガラス玉のように無機質で、エレオノールはこれまでの人生で一度も妹のそんな姿は見たことがなかった。 その唇が、小さく震えた。 妹が何かを言おうとしていることを気取ったエレオノールは、焦点の定まらないルイズの瞳を真っ直ぐに見返し挑発した。 「はん、何か言いたいみたいね、言ってごらんなさいよ」 再び、ルイズの口が小さく動いた。 「何を言っているのか、全然聞こえないわ。ほら、ちゃんと口に出してごらんなさい」 「おい止めろ姉っ子! そいつは逆効果だ!」 ルイズの異変に気づいたデルフリンガーが大声で静止するが、何もかもが遅過ぎた。 「黙れ」 「……え?」 無表情な顔をした妹が紡いだ言葉の意味が理解できずに、エレオノールは漏らすようにして聞き返した。 一方、ルイズは自分が見上げているものがなんだか分からなかった。 ひび割れたモノクロのステンドグラスのような形をした何か、それが先ほどから耳障りな雑音をまき散らしている。 その音を聞いているだけでひどく頭が痛くなる。 まるで頭の内側から大きなハンマーで、力一杯ガンガンと殴られているようだ。 だから言ってやったのだ、思ったままを。感じたことをそのままに。 「うるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 その日以来、姉たちの言葉はルイズに届かなくなった。 そして姉以外の者たちの言葉も届かない。 今や、彼女たちはルイズにとって『理解できない何か』になってしまったのだ。 彼女たちが、ルイズの心が分からなかったように、ルイズにも彼女たちが分からなくなってしまっていた。 時折部屋の外で発せられる、『何か』が発する雑音。 ルイズはそれが響く度に手編みのセーターと血染めの切れ端を強く握りしめる。 母の庇護を求める赤子のように、それだけが彼女を守ってくれると信じて。 「サイト、助けてサイト。怖いよ、怖いのがくるよ……」 大切な想いを抱きしめたまま、ルイズはベットに倒れこむ。そして子供のように丸くなって泣いた。 部屋の外、エレオノールとカトレアの二人は揃ってため息をついた。 「ごめんなさい、エレオノール姉さま。私が至らないばっかりに……」 そう言って両手で顔を覆って泣き出すカトレアを、エレオノールは抱きしめ慰めた。 「いいのよ、あなたのせいじゃないわ。あなたはあのとき体調を崩していたんだもの、仕方がないわ」 泣きじゃくる妹っ子のカトレアをあやすエレオノールの顔色も曇っている。 「おい姉っ子、あんまし自分を責めるんじゃねぇぞ。お前さんはお前さんなりに精一杯やったんだろ」 壁際に立てかけられたデルフリンガーの言葉にも、エレオノールの顔は晴れない。 「いいえ、何もかも、私の責任だわ」 「……反省と自分を責めることは似て非なるもんなんだぜ」 分かってはいても、返す言葉もない。 しばらくするとカトレアも泣き止み、表面上は平素通りの様子に戻った。 「ちょっとは食べてるみたいだけど、こんな状態じゃ放っておくわけにはいかないわね」 足下にあるトレイには干からびたパンと、冷たくなったスープがのせられている。 そのパンには小さくちぎった跡が残されていたが、とても健康を保つのに必要な量とは言えそうになかった。 「この扉を破ってでも屋敷に連れ帰るしかないわね。屋敷なら目も行き届くし、何より……この部屋に残すのは良くないわ」 使い魔の少年との思い出がある、という言葉を飲み込んだエレオノールは、いつにもまして辛そうな表情をしていた。 「……可哀想だけど、私もそれが正しいと思うわ」 ルイズの心が壊れてしまった翌日、カトレアもまた彼女の狂乱ぶりを目の当たりにした。 ルイズを可愛がっていた分だけ、彼女の受けた心の衝撃は言葉にできないほどであった。 だが、それと同様かそれ以上に、カトレアはエレオノールのことも心配していた。 ルイズの心を決壊させた原因が自分であると、人一番責任感の強いエレオノールは自分を責め続けているに違いない。 カトレアは愛する妹、そして姉までが苦しんでいるのに、何もすることができないという自分の無力さを強く呪った。 「それで?それはいつやるつもりなんだい?」 カトレアの苦悩を余所にデルフリンガーがエレオノールに問いかけた。 あるいは、エレオノールの注意を自分に向けるためだったかもしれない。 「早い方がいいわね。明日か、明後日にでも」 「……エレオノール姉さま、ルイズは……あの子は、お屋敷に帰ったらどうなるんですか?」 痛いところを突かれたという表情を一瞬見せたが、すぐに眼鏡を直すふりをして手で顔を隠してしまうエレオノール。 それだけで、カトレアには今後ルイズがどういった状態に置かれるかが分かってしまった。 「屋敷で軟禁、でしょうね。外を歩けるようになるのは、だいぶ先のことになると思うわ」 冷たい口ぶりでそう答えるエレオノール。 けれどカトレアには分かっている、その真なる暖かさを。 だからいっそうの切なさを感じるのだ。それが追いつめられたルイズの心に届かなかったという、お互いのすれ違いに。 深夜。 気がつくと、ルイズは階段を上っていた。 素足で堅い石段を踏んでいるはずなのに、どういうわけか足下はふわふわとして、まるで雲の上を歩いているようだった。 心地よい浮遊感に身を任せ、どんどんと階段を上っていく。 理由は分からないけれど、一番てっぺんまで辿り着けば、そこにサイトがいる気がした。 「サイト……待っててね、すぐに、すぐに会いに行くから……」 頭がぼうっとする、まるで霞がかかったように上手く考えが纏まらない。 本来結びつくはずの事実と意味が組み合わさらない、そうしているうちにどちらも泡が弾けるようにして溶けて消えてしまう。 自分が何をしているのか、どうなってしまうのかが考えられない。 でもいい、もうどうだっていい、なんだか疲れてしまった。 ただ、楽になりたかった。 階段は唐突に終わりを告げた。 屋上、冬の空気が鼻孔から入って肺を満たした。 普段なら頭がすっきりするようなそれを受けても、熱に浮かされたようなルイズの足取りは止まらない。 そうして、ルイズは終着へと辿り着いた。 屋上の円周を囲む石塀、そこが行き止まり、そこから先に道はない。 でも、その先にサイトがいるような気がした。 ルイズは胸ほどの高さがある石塀をよじ登り、その上に立って地面を見下ろした。 闇が支配する時間、黒に塗りつぶされた世界、どこまでも続いていそうな、そんな光景が目の前に広がっていた。 サイトのそばに行くための一歩。ルイズがそれを踏み出そうとしたとき、雲間から双月の片割れが顔を出し、眼下の一部を淡く照らし出した。 それは、ルイズとサイトが出会った、あの春の召喚の儀式が執り行われた一角であった。 無表情なルイズの目から、一筋の滴がこぼれ落ちる。 すべてはあの場所から始まった。 馬鹿で、スケベで、浮気者で、お調子者で、ちっとも乙女心が分かっていないサイト。 でも、勇敢で、優しくて、いつも守ってくれた、そして何より、私を好きって言ってくれたサイト。 「我が名は」 自然と、口をついで言葉が出た。 「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」 それは始まりの呪文。 「五つの力を司るペンタゴン」 あの素晴らしい日々の、幕開けを告げた呪文。 「我が運命に従いし」 だからもう一度唱えよう。 「使い魔を召喚せよ」 何もかもを、やり直すために。 光。 背後から自分を放たれる光に気づき、ゆっくりと首をそちらに向けるルイズ。 そこには白く光る鏡のような形をしたゲートが出現していた。 ルイズはゲートが現れた方を、身じろぎせずに、ただ無感動に見つめていた。 そうだ、サイトはゲートの向こうになんていない、いるのは…… 自然と体が正面を向いた。 早く会いたい、サイトに会いたい。 そう思い、再び歩を進ませようとしたところで、声をかけられた。 「あら飛び降り? いきなり目の前で人に死なれるってのいうのも、ちょっと新鮮ね」 聞き覚えのない、女性の声。聞こえた方向、先ほどまでゲートがあったそちらに顔を向けた。 そこには先ほどまであった銀色に輝くゲートはなく、代わりに一人の女性が立っていた。 年の頃は二十歳前後。 腰まで届くロングの髪は薄く紫がかった銀髪、月光に照らされた整った顔立ち、そして何より特徴的な左右色違いの瞳、それらが組み合わさって彼女と その周囲に幻想的な美しさを作り出していた。 けれど可愛らしいかと言われれば否、全体的に紺で纏められている服装は、どちらかといえば妖艶な雰囲気を醸し出している。 妖精というよりは、淫魔サキュバスといった方がこの場合は正しいだろう。 ゲートが閉じて、現れた女。 つまりは彼女が、サイトの『代わり』ということだ。 ルイズが平静の状態であったならば、彼女が現れた意味を悟り、また泣き叫んでいたことだろう。 けれど、今の彼女にそれすらも理解することができない。 ぼうっとした眼差しで女を見つめるルイズ。 対する女もルイズの感情の宿らぬ瞳を見返して、二人はお互いの目を覗き込むこととなった。 ルイズは女の、女はルイズの瞳を覗き込む。 目を見る、ということはその人間の奥底までを見ることに似ている。 人と自分が違うが故に、本来であれば目を見ただけで何かが分かるなどというのはおとぎ話のまやかしだ。 けれど、それが鏡を見るように、同じ瞳に同じ心を持っていたなら? 二人はお互いの内に潜む、深淵を深く覗き合った。 そして直感的に、お互いがよく似たものであると理解する。 それは、同じ何かを持つもの同士のシンパシーだったかもしれない。 「……私の名はヘルミーナ。あなたの名前は?」 女の涼やかな声が聞こえる。 雑音しか聞こえなかったルイズの耳に、久方ぶりの人間の声が届いた。 「ルイズ……ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール」 「そう、ルイズっていうの……何をしてるかは、見た通りなんでしょうね」 口元を隠してくすくすと声を漏らす。 「それで、あなたはどこへ行きたいの?」 「サイトの……サイトのところへ行くの」 不思議だった。 ヘルミーナに問われたままを、唇が勝手に動いて答えていた。 彼女の言葉は砂漠のような乾いたルイズの心に、水滴を落とす如くすっと染みこんでくる。 「そう……あなたも大切な人を喪ったのね」 ヘルミーナの口から漏れた『失った』という言葉がルイズの心を締め付けた。 誰の言葉よりも、重くルイズの心に突き刺さった。 すっと、ヘルミーナが石塀の上に立つルイズへと手を伸ばした。 「だったら、取り戻せばいいじゃない」 「……え?」 ヘルミーナの言っていることがルイズには分からなかった。 だが、『何か』が発する雑音のような不快さは全く感じない。むしろ心地よい不可解さ。 それは人を誘惑する悪魔の声のようだった。 「あなたの手から零れたものを、自分の力で再びその手につかむのよ。私にはその手助けができる」 差し出された手と、ヘルミーナの端正な顔を交互に見つめる。 「そうしてあなたは再び大切なものを取り戻して、心の底からまた笑うの」 冷たく、美しく、微笑むヘルミーナの顔が、月の加減で泣いているようにも見えた。 おずおずと手を伸ばすルイズ、そしてその小さな手をヘルミーナが力強くつかんだ。 泣いた、声を出して泣いた。 恥も外聞もなく、わんわんと泣いた。 ヘルミーナの胸の中、しがみついて、縋り付く。 楽しかったこと、辛かったこと、悲しかったこと、大切な宝石箱をぶちまけるようにして、心の奥から気泡のように沸き上がってくるそれらを全部ヘルミーナにぶつけた。 ヘルミーナは脆い彼女の背中を抱きしめ、その桃色の髪を優しく撫でていた。 こうしてルイズの幸せな少女時代は、一つの別れと一つ出会いをもって、その終わりを告げた。 前ページ次ページヘルミーナとルイズ
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4190.html
「恐竜惑星」より、ラプター ルイズの恐竜惑星-01 ルイズの恐竜惑星-02 ルイズの恐竜惑星-03
https://w.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/261.html
サイボーグクロちゃんの参加者の支給品の経過と消費 クロ ・錆びた日本刀@機動武闘伝Gガンダム→F-5北~E-5西のどこか→【ロイ・マスタング@鋼の錬金術師】→??? ミー ×セラミックス製包丁@現実→【八神はやて@魔法少女リリカルなのはStrikerS】→【マタタビ@サイボーグクロちゃん】消滅 ×アニメ店長の帽子@らき☆すた→【八神はやて@魔法少女リリカルなのはStrikerS】→【マタタビ@サイボーグクロちゃん】消滅 ×世界の絶品食材詰め合わせ@現実→【八神はやて@魔法少女リリカルなのはStrikerS】→【マタタビ@サイボーグクロちゃん】消滅 マタタビ ×メカブリ@金色のガッシュベル!![バッテリー5%消費]→消滅 ・マタタビのマント@サイボーグクロちゃん→【D-8/山荘】にマタタビの遺体に装備 ×大工道具一式@サイボーグクロちゃん】→消滅